OSUZU GIN

ジン

産地    日本、宮崎県
製造者   尾鈴山蒸留所
度数    45度
価格    3900円程度/700ml 写真は200ml
ボタニカル ジュニパー、山椒、金柑、柚子、椎茸、日向夏、生姜、榊

概要

先日紹介した『OSUZU MALT NEW MAKE』の製造元、尾鈴山蒸留所さんが先月販売したジンです。
宮崎県としてはいよいよ四本目の県産地ジンであり、種類や数では負けているものの、鹿児島県産ジンのライバル?として活躍が期待されます。

ジンとしてはこれまでに生み出された他の国産クラフトジンと同様に、ジュニパーをベースに地元産の材料+焼酎を使って生み出された地ジンであり、材料としては椎茸と榊が珍しいですね。

このジンが他のジンと比べて若干異質な点として、製造元のブランド力があると思います。
焼酎好きなら間違いなく名前は知っている『百年の孤独』を製造している「黒木本店」さん。今は値段は落ち着いてきましたが、プレミア焼酎の一つであることには変わりありません。
そこ(尾鈴山蒸留所)が生み出すジンなわけですから、酒好きの興味をそそる背景をすでにもっているわけです。
既に国内で多数のクラフトジンが作られているなか、差別化としての情報力を持っていることは大きなアドバンテージになり、「美味しいけど売れてない」→販売終了ではなく、「美味しくて売れる」→安定して販売を継続をするといった長く愛される銘柄になって欲しいと思います。
もちろんそれはこのジンに限ったことではありません。
せっかくのブームなのだから、旅行先でそれぞれの地元のジンが飲めるような環境になっていくことは私の大きな喜びの一つです。

評価

味わい   A
香り    B+
入手性   B-
コスパ   B+
個人的評価 A

味わいに関してですが、販売前の私の想像と大きく違っていました。
メーカーさんのことを考えると極端に芋臭い、焼酎臭い路線にすることはないだろうとは思っていましたが、味わいに関しては結構個性を出してくるんじゃないかなと予想していました。
『油津吟』『HINATA』『GINnez』の何れも主張してくる個性がありました。
しかしこの『OSUZU GIN』は苦味は深いのですが飲み口が恐ろしいほど軽く、45度というアルコール度数が感じられません。
飲み干した頃、舌に刺激が少々来ますが、平行して森を想起する苦味がじんわりと残ります。
焼酎っぽさも感じられますが、焼酎とは感じませんね。
味そのものでなく、トータルで個性を出してきたジンのように感じます。

香りは焼酎の甘さと植物の苦さを連想させますがそこまで強くはないです。

入手に関してはネットであればジンのほうはそこまで難しくないのではないでしょうか。

コスパに関して、これを高いとは思いませんが安いとも言い切れない感じです。
しかしこのジンが持つ味わいやウイスキーを作っている蒸留所のジンとして、味以外の要素も面白い点があるという意味では貴重だと思います。

個人的評価としてAをつけています。
『タンカレー10』のようにスタンダードに美味しいからとりあえず買っとけば良いよ、というのはちょっと違うし、コレさえあれば他にジンはいらない、っていうのもまたちょっと違う気がするしで、悩ましいですが、とりあえず私は率直に美味しいと思っています。

いつもながらですがボトル・ラベルデザインとキャップが洋酒に寄せてあって私は気に入っています。

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