パトロン レポサド

ロスアルトス地方

生産地   メキシコ ロスアルトス地方
製造者   パトロン蒸留所
度数    40度
価格    4000円程度
分類    テキーラ(レポサド)

概要

セレブが愛飲している、という宣伝文句でプレミアムテキーラの代表銘柄でもある『パトロン』のレポサド(最低二ヶ月は熟成させたもの)です。
私はセレブ的なライフスタイル、クラスとは無縁な生活をしているため実際の空気感は分かりませんが、パトロンというネーミングイメージとリアルとが結びついている情報がいくつかあります。

この『パトロン』はクリント・イーストウッドが愛飲している、といった話がでてきますが、実際にセレブ感を体現しているのは蒸留所に併設された招待制のホテルの存在でしょうか。
一般公開されておらず、メディア関係者やパトロンとの取引がある人しか宿泊できないそうです。
写真を見た感じだとラグジュアリー感満載で、ブランドイメージとマッチしていると感じます。

テキーラ自体の話に戻すと、『パトロン』の産地はロスアルトス地方となり、産地特性として甘みとスムースな口当たりが挙げられるように、パトロンも飲みやすいテキーラの一つだと思います。

製造方法が独特で、生産ラインが2つあります。
1つ目は石臼と小型蒸留器を使いバガス(材料となるアガベを石臼で搾汁したあとに残る繊維)を加えハーバルにしたもの。
2つ目は破砕機と大型の蒸留器を使ったフルーティーなもの。
この2つをブレンドしてシルバーテキーラが作られている
そうです。

熟成に関してもバーボン樽やフレンチオーク新樽、アジアンオークの新樽などを使用しているそうで、製造に関して様々なチャレンジングをしているという印象を受けます。
※参考図書 『テキーラ大全』 林 生馬 著

数年前に超大手スピリッツカンパニーであるバカルディ社の傘下に入り、その影響かある程度の規模の酒屋のチェーン店には置いてあります。
Barに置いてある確率も比較的高めで、試し飲みしやすい銘柄だと思います。

評価

味わい    A
香り     B+
入手性    B+
コスパ    B+
個人的評価  Aー

味わいに関しては、甘くて雑味が少なく、最後に舌にピリっとした感触が残ります。
甘いといってもリキュールのようなべっとりとした甘さではなく、シパイシーさが混じったさっぱりした甘さで飲み疲れしませんが、しかし先程述べたピリっとする感触がテキーラらしさといいますかスピリッツ感を味あわせてくれるので、大変器用なお酒だと思います。

香りはラベルにあるような蜂蜜のような甘い香りに酸味が感じられそうなニュアンスが少し混じっています。この部分がテキーラの面白いところですね。
事前情報を全く伝えていない人に香り嗅がせてみましたが、蜂蜜っぽいという答えがかえってきたので、個人差を考えてもそこまでブレがない香りだと思います。

入手性は非常に良いですね。実店舗でもネットでも買えます。
ただしテキーラも生産が簡単ではないお酒であり、全体的に値上げ傾向にあります。
今後も安定して買えるかは分かりません。

コスパに関して、味わいのバランスと飲みやすさが値段に釣り合った良いお酒だと思います。
ただしテキーラというジャンルの話になると、テキーラは3000円超えたラインから値段との満足度がグンと上がる酒類なので、同価格帯のライバル達と比べると抜きん出ているわけでもないという印象です。

バランスよく、まとまったお酒で飲みやすいという点に関しては初心者にもおすすめしやすいお酒だと思います。
ただ「飲みやすい」が必ずしもイコール美味しい、ハマるとは限りませんし、個人によっては物足りなさを感じるかもしれません。

私個人としては価格帯が近いバジェス地方産の『クエルボ1800 レポサド』と飲み比べしながら楽しんでいます。

ちなみにボトルデザインがかわいい+オシャレよりなので、存在感があるボトルだと思います。
(パンチの聞いたボトルの多いテキーラの群れの中ではおとなしめの方ですが)

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