生産地 岡山
製造 宮下酒造
度数 50度
価格 5000円程度(500ml)
ボタニカル ジュニパー、コリアンダー、白桃、ピオーネの皮、モルト、パクチー、 レモンピール、 アンジェリカの根 、 ラベンダー、オレンジ、ホップ、 シナモン、ジンジャー、オールスパイス 、ホップ
概要
岡山県、100年以上の歴史を持つ総合酒類メーカー「宮下酒造」さんが生み出したジャパニーズクラフトジンです。
2015年にドイツ製の単式蒸留器、ポットスチル(銅製)を導入し、ジンばかりでなくウイスキーも製造し、「岡山蒸留所」として稼働しています。
ボタニカルは10種類。
その中で目を引くのは白桃とパクチー、それにモルトでしょうか。
ベーススピリッツに米焼酎を使用し、基本的に樽熟成を行わないジンでありながら、この『クラフトジン岡山』では国内初の樫樽熟成を試みています。
その影響もあって、液体が淡黄色に色付いており、キングスバリー社の『ビクトリアンバット』に近いものがあります。
焼酎、日本酒、ウイスキーを製造しているので和と洋の要素を持つ面白いジンです。
評価
味わい A
香り Aー
入手性 B
コスパ B+
個人的評価 A
まず初めに、この『クラフトジン岡山』は焼酎のフレーバーが感じられる銘柄であるということが一つの大きな要素です。
そうなるとネガティブな印象をもたれるかもしれませんが、このジンに関してはその点も含めて「美味しい」と私は思います。
口に含んだ瞬間に広がるスパイシーさを越えると、白桃由来なのか、上品なフルーツの甘みがしっとりと残ります。
余韻として心地よい苦味、50度故のアルコール感はあるものの後味のキレが良い。
香りはボタニカルとして使用したものがしっかり効いています。
ハーブ系、葉の香りと柑橘系の爽快な香りが絡み合っており、一般的な焼酎では感じ得ない(当たり前ですが)、ジンならではの香りです。
鼻にツンとくる刺激が少々あります。
香草系のリキュールなどが苦手な方は少し抵抗があるかもしれませんね。
入手に関して。
このジンは「ジャパニーズクラフトジン」の中では初期組にあたるので、今現在はネットでの取り扱いが多く入手は容易です。
実店舗となると、それなりに品揃えが良い店に限られるでしょう。
コスパは独特な香りと風味が好みに合うかどうかで決まります。
個人的な満足度は高いのですが、500mlで5000円という値段は決して安くはありません。
好きな方にとってはある程度満足できると思うのですが、一応ベビーボトルもあるのでそちらをまず購入しても良いかもしれません。
まとめとして、私個人にはとても好みにあったジンです。
ボトルデザインから洋酒よりも焼酎っぽさが強いお酒かなと敬遠してた銘柄なのですが、実際に口にして香りと味に触れるとその食わず嫌いを反省することになりました。
50度という度数と値段、香りから人を選ぶかもしれませんが、熟成によって50度をそこまで感じさせないし、アルコール感も抑制されています。
一つ残念なのは、味以外の面かなと思います。
ボトルはともかく、ラベルをもうちょっと洋酒よりにして凝っても良かったのかなあと思います。
パッと見、ジンに見えないので、まず手にとってもらいにくいような印象を受けます。
(焼酎メーカーが作る、原酒系の雰囲気に近い)
ネットオークションやフリマアプリでは希望小売価格より安く並んでいるのを結構目にします。
そもそもレビューが少ないのもありますが、もう少し評価されてもいいお酒なんじゃないかなと思います。
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