セイクレッド ジン

ジン

生産地   イギリス(イアン・ハート氏の自宅
度数    43.8度
価格    4500~5000円程度
ボタニカル ジュニパーベリー(トスカーナ、ブルガリア)アンジェリカ、オリス、シナモン
      フランキンセンス、ピンクグレープフルーツ、スイートオレンジ、レモン、ライム等

蒸留所HP→セイクレッド蒸留所

このジンについて思うこと

ジンの中でも味以外の話題性が多いものの一つ『セイクレッド ジン』。
まずこのジンの生産者はイアン・ハート氏という方なのですが、どういった経歴の持ち主かは私は知りません。
ただ公の情報から分かるのは、この『セイクレッド ジン』の生産場所がとても蒸留所という言葉と結びつかない、閑静な住宅街にある氏の自宅だということです。
この『セイクレッドジン』がでた時期にはまだ「クラフト」という言葉がもてはやされてはいない頃だったと思います。
今でこそ某コーヒー銘柄、クラフトなんちゃらというものが大量生産されて何がクラフトなのか分からない感じではありますが、自宅で作る小規模ジンはまさしく「クラフト」なジン。
値段も比較的高価であり(今現在は5000円のジンも珍しくないですが)、実店舗ではみかけず、ネットサイトでも最初はあまり見つからなかった銘柄です。

発売からしばらくすると、このセイクレッドはある特定のボタニカルに焦点をあてたジンを作り始め、またネグローニといったカクテルボトルやヴェルモットまでも作り始めました。
今現在のスタンダード品は『セイクレッド オーガニックジン』となっており、材料をオーガニックなものにしてあるそうです。

その様々な種類のジンの作成、とりわけジンの核といえるジュニパーの使用量を10倍にした『セイクレッドジン 10倍ジュニパー』の登場により大きな知名度を得た印象を受けます。
発売から数年たって、この10倍ジュニパーがお酒漫画の『BARレモン・ハート』に取り上げられた点からみても、話題性が高かったことがうかがえます。

しばらく手に入らなかったこともあり、私にとっては憧れのジンの一つでありました。

概要

このジンの特徴の一つ、それはボタニカルのスピリッツへの浸漬期間の長さ。
通常はボタニカルの浸漬は一晩くらいらしいのですが、このジンは4~6週間ほど浸漬しています
そしてボタニカルの成分が染み出したスピリッツをそれぞれ別に蒸留し、最後にブレンドするという手間がかかっています。

原料となるスピリッツは小麦原料のウィートスピリッツです。

ボタニカル数はそう多くないものの、セイクレッド=神聖という名前の由来にもなるフランキンセンス=乳香を使用しているのが目をひきます。

ジン以外にも多種多様な製品を製造していますが、日本には限られた物しかまだ入っていないようです。

評価

味わい    A+
香り     A
入手性    Bー
コスパ    A
個人的評価  A

ジンらしい味わいはもちろんのこと、ピンクグレープフルーツの甘みや苦味、スパイシーさが喧嘩せずにまとまっている印象。
アルコール感も飲み初めでは感じられず、飲み干した際に少々感じる程度で雑味が少ない。

弱くはないが強すぎない香り。
特にフランキンセンスの柔らかく甘い香りがこのジンに上品さを付与している。
12種類のボタニカルの割に、甘い香りだけとっても複数感じ取れ、複雑さもある程度感じられる。

入手性は悪くなく、ネットならまず買えます。
実店舗では、ジンにも力を入れている店になら置いてあるでしょう。
ただジン以外の派生商品はほぼほぼ見かけません。

5000円台のジンの中にあって、かなり満足度が高いジンだと思います。
そもそもコスパがいいジンにおいて5000円台ともなると、ジンに何かしらの強みがあるか、あるいは限りなく欠点が少ないものでないと費用対味の面でリピートしにくくなります。
しかしこのジンは個人的にはリピートしても問題ないジンだと思っており、少し前までは私の一番好きなジンでした。

個人的評価として、単純においしいジンだと思っています。
ジンが飲める方なら美味しいと感じてもらえるジン。
次回は『セイクレッド オーガニックジン』を購入してみたいですね。

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